老後年金を考える!熟年離婚や死別で妻の年金はどう変わるのか? Vol.2

遺族年金
暮らしの雑学

最愛の夫が天国へ召されてしまったとき、遺された妻や子供の年金はいったいどうなるのでしょうか?
亡くなった夫が会社員だった場合と、自営業者だった場合、子供がいる場合やいない場合など、いざというときに慌てないために、しっかり学んでおきましょう。

 icon-square 夫が亡くなった場合、遺された妻や子供が受給できる遺族年金の仕組み

年金受給資格のある夫が亡くなった場合、遺された妻や子供には【遺族年金】というものが支給されます。
しかしその金額は、以下の要素によってかなり大きく変わってきます。

  • 夫が生前サラリーマンだったのか? または自営業者だったのか?
  • 妻が厚生年金の受給資格があるのか? ないのか?
  • 子供はいるのか? いないのか? いるとすれば何人いて、それぞれ何歳なのか?

 icon-square 夫がサラリーマン(会社員)だった場合

遺族厚生年金や遺族基礎年金+子の加算

亡くなった夫がサラリーマンだった場合には、妻は夫の死後すぐに遺族厚生年金として、夫がもらうはずだった厚生年金(報酬比例部分)の4分の3の金額を、受給することができます。

遺族基礎年金また子供がいる場合には、その子供が18歳未満の場合(18歳になる年度の末日までが対象です)、妻がもらう遺族厚生年金の金額と合わせて、夫がもらうはずだった基礎年金に相当する、遺族基礎年金772,800円(今後の減額を考慮していません)と、子の加算分が支給されます。

【子の加算分】は、第1・第2子までは、それぞれ222,400円で、第3子以降は一人につき74,100円が支給されます。

なお、その子供が全員18歳以上になったとき、また、そもそも子供がいない場合には、【遺族厚生年金】はもらえますが【遺族基礎年金】はもらえません。

中高年寡婦加算

夫が亡くなった時、子供がいない場合や18歳以上になっている場合は、【中高年寡婦加算】として、妻が40歳から65歳までの間579,700円が支給されます。

また65歳以上の年金受給資格者の妻に対しては、遺族厚生年金に加えて、自分の基礎年金772,800円(満額支給の場合)が支給されます。

ただし、妻に厚生年金の受給資格のある場合は、以下の中で一番多い金額が、自動的に支給されるようになっています。

  • 妻の基礎年金+遺族厚生年金
  • 妻の基礎年金+妻の厚生年金
  • 妻の基礎年金+夫の厚生年金の2分の1+妻の厚生年金の2分の1

いずれにしても、できるだけ多くの金額が支給されるようになっていることは、遺された妻としてもとても助かることですね。

 icon-square 夫が自営業者だった場合

夫が自営業者だった場合は、夫がサラリーマンだった場合と比べると、とても大きな違いがあります。
それは遺族厚生年金の受給がないということです。

夫が自営業者だった場合、妻は何を受給できるのか?

自営業者だった夫が亡くなって、18歳未満の子供がいる場合は、夫がサラリーマンだった場合と同様に、遺族基礎年金772,800円と子の加算が支給されます。

寡婦年金しかし、その子供が全員18歳以上になると、遺族基礎年金の支給はなくなるため、妻が65歳になって年金受給資格者になるまでは、何も受給ができなくなる(受給額ゼロ)のです。

また当然ですが、そもそも子供がいない場合には、遺族基礎年金は受給できません。

死亡一時金

夫が自営業者で子供がいない場合は、妻が自分の基礎年金や厚生年金(厚生年金受給資格がある場合)をもらえるようになるまで、年金の空白期間(何ももらえない期間)が生まれてしまいます。

そこで、その空白期間を埋めるために用意されているのが【寡婦年金】【死亡一時金】なのです。
しかし、これらは両方を受給することはできないので、妻はどちらかを選択することになります。

死亡一時金は、夫の死後2年以内に1度だけ受給ができるもので、金額は下記の表の通りです。

国民年金(第1号被保険者)の死亡一時金
夫の国民年金加入月数 金額
36ヶ月以上180ヶ月未満 120,000円
180ヶ月以上240ヶ月未満 145,000円
240ヶ月以上300ヶ月未満 170,000円
300ヶ月以上360ヶ月未満 220,000円
360ヶ月以上420ヶ月未満 270,000円
420ヶ月以上 320,000円

寡婦年金

寡婦年金は、妻が60歳から65歳までの間しか受給はできません。
寡婦年金では、夫の基礎年金の4分の3の金額を受給できるので、どちらかを選ぶとすれば、寡婦年金の方が断然トクだということになります。

ただしこれにも条件があって、夫の生前の国民年金保険料納付期間が、25年以上(将来的には10年を検討中らしいです)ないと受給できないので、注意が必要ですね。

妻が65歳になり、年金受給資格者となったときには、自分の基礎年金772,800円(満額支給の場合)と、妻自身に厚生年金の受給資格がある場合は、その厚生年金がプラスされます。

寡婦年金

自営業者など、「第1号被保険者(国民年金のみの加入者)」として保険料を納めた期間(と保険料を免除された期間の合計)が、25年(将来的には10年を検討中)以上ある人が亡くなったとき、10年以上継続して婚姻関係にあり(事実婚を含む)、夫に生計を維持されていた妻に対して、60歳~65歳まで支給される年金。

支給される金額は、夫が受給するはずだった基礎年金の4分の3。

亡くなった夫が、障害基礎年金の受給権者であった場合や、老齢基礎年金を受けたことがある場合は支給されない。
妻が繰り上げ支給の老齢基礎年金を受けている場合は支給されない。

日本年金機構より




 icon-comment Kazuちゃんのつぶやき……

最愛の夫が亡くなっても、夫の遺族年金で生活できると思っている人が多いと思いますが、どのように年金に加入しているかによっては、大変なことになってしまいます。
常日頃から、老後の生活の計画を立てて、少しずつ貯蓄を殖やしていくことが第一ですね!

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