原因不明の下痢を引き起こす原因は「糖」と「胆汁」だった!

今週ためしてガッテンで取り上げられていたのは、「突然の下痢の正体とは?」ということで、原因不明で突然起こる下痢の正体を突き止めた情報だったので、日頃お腹の弱いharuちゃんの為にまとめました。
突然の下痢の原因で思い浮かぶのは、こんな原因が多いのでは?
・油っこいものを食べた
・冷たいものを食べた
・便秘薬の飲み過ぎ
・牛乳を飲んだ
・風邪を引いた
・消化不良
・ストレス
・食べ合わせがわるかった
・食あたりになった
・食べ過ぎた
・二日酔い
・辛いものを食べた
ところが、これ以外に下痢を引き起こしていた、新たな原因2つが 最近発見されたのです。
ビクトリア州立モナシュ大学 ピーター・ギブソン博士の検証実験
ピーター・ギブソン博士が、慢性の下痢に悩む人10人を対象に、2週間以上ある種の食品を避けてもらう検証をしたところ、10人中8人の症状が改善されたというデータが出たのです。
このデータから、いったいどんなことがわかったのでしょうか?
下痢の原因その1
その下痢の原因の一つが、主食でもある普通のパンだったのです。
(もともとお腹の弱めの人の話だそうです)
普通に食べているパンの中に入っているある物質が、下剤と同じ働きをするためだということがわかりました。
そこで、下痢の原因が入っている食品(下剤の働きをする食品)をピックアップしてみました。
ネギ・タマネギ・ニンニク・アスパラ・ブロッコリー・マッシュルーム
洋なし・マンゴー・梨・ハチミツ・りんご・ブドウ
チーズ・牛乳・ヨーグルトなど乳製品
パスタ・パン・大豆 etc.
これらの中に共通して入っているのが、下剤と同じ働きをする物質です。
下痢は、水分を吸収するべき大腸が、逆に水分を出してしまい、それがあふれることでおこります。
その原因が、それぞれの食品に含まれている「糖」でした。
その中でもある種の糖は、大腸を水浸しにしてしまう働きがあるため、下痢になりやすいのです。
病院で糖は、安全に便を排出するため「糖類下剤」として使われているそうです。
そもそも消化の仕組みとは?
食べ物が小腸に送られると、分解酵素が働いて食べ物が分解され、体内に吸収されます。
その食べ物の中で、分解されにくい食品があるのです。
例えば、牛乳を飲むとその中の乳糖(牛乳などに含まれる糖の一種)が、分解酵素で分解できない人がいるのです。
分解されない乳糖が大腸へ行くと、大腸はその乳糖を水分を出して薄めようとします。
そうすると大腸内の水分が過剰になって、下痢になってしまうのです。
牛乳を飲むと下痢をする人が多いのは、こういう理由があったのですね。
乳糖を分解する分解酵素は、成長とともに、ほとんどの人が劣化していくのですが、それに個人差があるのです。
そのため、牛乳を飲んでも下痢をしない人もいる訳ですね。
また、パンを食べると体内に入ってくる糖は、フルクタンという糖でできた物質です。
人間は、小麦のフルクタンを分解する分解酵素をもともと持っていないのです。
そのため、フルクタンはそのまま大腸へ送られ、また大腸が水で薄めようとして下痢を起こすのです。
食品に含まれている様々な糖の中で、小腸が分解しにくい種類がいくつかあります。
その一つが乳糖です。
また、小麦などに含まれる糖でできた物質フルクタンとその仲間。
他にも、果糖や、糖同士がくっついた人工甘味料などの甘い物質です。
しかし、これらの食品を取ることで、お腹が必ずおかしくなる訳ではありません。
ほとんどの人は、これらの食品を食べても下痢はしないのです。
その理由は、分解されていない糖類が大腸に入ってきても、大腸がどのくらい水分を出すかによって個人差があるため、特に大腸が過敏に反応する人は下痢になってしまうということです。
下痢と食品の関係Q&A
Q:これらの糖は食べない方がいいのですか?
パンや乳乳などの食材は、大事な栄養です。
お腹に問題のない人は食べた方がいいのです。
Q:これらの食材を控えた方がいい場合は?
・月3回以上下痢で困っている
・過敏性腸症候群の診断を受けている人
は、これらの食材に注意が必要です。
日本人には、乳糖の分解酵素が少ないということは知られているため、今は乳糖の少ない牛乳やヨーグルトも売られています。
乳糖の分解酵素は、日本人の場合9割以上の人が、6歳頃から少なくなってしまうそうです。
理由は、すべての生物の中で、離乳をしてからミルクを飲む生物は、地球上に人間だけだからです。
牛乳は非常に特殊な食材であることがわかります。
そのためにも牛乳を飲む場合は、分量などを自分の許容範囲内で飲むようにしましょう。
また、お腹が弱めな人は、自分に会わない食材を見分けることがとても大切です。
急な下痢のとき糖による下痢かどうか見分ける方法
見分け方
苦手な食べ物を見分けるために、前日多く食べたものを疑うことと、食事の最初に食べたものは何かをチェックします。
対策
空きっ腹で食べない(最初に腸に届くため)
苦手な食物がわかったら、1回の食事で食べる量を減らしてみることと、消化のいい食物の後に食べるようにします。
そして、バランスよく食べること。
パンや牛乳などの食材は大事な栄養素のため、減らしすぎないように気をつける必要があります。
ご飯にも糖が入っているのに下痢をしにくい訳
下痢を起こしやすい糖の特徴としては、消化吸収に時間がかかる糖質ということがわかっています。
そのため、大腸が水を出して薄めたくなってしまうのです。
ところが、ご飯の糖は消化吸収されやすい糖質のため、下痢が起こりにくいということです。
また大豆は、本来ゆっくり吸収される糖質の代表です。
豆腐などの大豆加工食品の糖は吸収しやすいのですが、その理由は、大豆が加工される過程で糖が分解されるからなのです。
下痢の原因その2
よく下痢をする人は、多くが朝食後1時間ぐらいで下痢が来るそうです。
その理由は、肝臓の下にある胆のうから出る胆汁が原因の場合があります。
胆のうは小腸とつながっていて、小腸の十二指腸乳頭から小腸ににじみ出る消化液の一種で、とても大切な物質です。
ところが、胆汁は下剤としての作用があるため、大腸に働いて水分が出たりとか、大腸の動きを活発にする作用があります。
そのため、ご飯を食べた後に胆汁がでると、強力な下剤を飲んでいるのと同じ状態になってしまうということです。
胆汁は脂肪分を分解する為とても重要で、役目を終えた胆汁は、再び小腸の出口付近で吸収されます。
食後胆のうから排出した胆汁は、再び胆のうに戻り何度も再生されるのです。
ところが、胆汁が原因で下痢になる方は、消化活動をした後の胆汁が、小腸で吸収されずに大腸へいくため、大腸が大量の水分を出して、排出しようとするために下痢になるのです。
胆汁自体は、小腸で吸収されなくても肝臓で新しく作られるので、胆汁不足になることはありません。
Q:どうして胆汁が胆のうに戻れなくなるのか?
胆汁の帰り道になる小腸の末端の機能が、悪くなっているからです。
感染症や食あたりで小腸の炎症が続く状態を、何度も経験しているひとは、小腸の機能が低下している場合があるからです。
そのため、胆汁の帰り道(胆のうに戻る入り口)が傷ついてしまい、下痢を繰り返してしまうのです。
例えば、近くにある盲腸が虫垂炎を繰り返していて、炎症がここに及ぶことがあるそうです。
また、胆のうを手術で摘出した人も、胆汁がいつでもダラダラ出てしまって、胆汁が原因となって下痢に悩まされるということもあるようです。
Q:どうして朝ご飯の時に下痢になるのか?
胆汁は寝ている間(夜の間)に胆のうにたくさん溜まって、胆のうがいっぱいになります。
その胆汁が朝ご飯をきっかけに、大量に出てしまうためです。
こういう症状の人は非常に多く、胆汁が原因の下痢の場合は、どんな下痢止めも効かないという特徴があります。
そのため、様々な下痢止めを試しても効果がない場合は、胆汁による下痢を疑う必要があります。
胆汁による下痢の見分け方
・その日の最初の食後(朝ご飯の後)になる
・痛みはない(お腹がぐるぐるする感じはあるが、食あたりや風邪と違って、あまり痛みはない)
・出せば治まる(1回か2回出たら症状が治まります)
下痢を出しても腹痛が残る場合は、別の原因を疑った方がいいそうです。
Q:朝ご飯を食べた直後の便意は?
胃直腸反射という正常の反応なので、気にする必要はありません。
Q:胆汁による下痢の場合は?
食後1~2時間後に下痢になります。
胆汁による下痢の特徴は、自分でコントロールできる可能性が高いのです。
胆汁コントロール その1
食事のタイミングを早め、トイレを済ませてから外出する。
胆汁コントロール その2
朝の食事の量を少し減らすと、胆汁が減り大腸への刺激が少なくなる。
これらのことをよく理解して、自分の腸にあった食生活をするように心がけましょう!